均衡の向こうに

飽和は、そして、
黒い涙で崩れてゆく。
苦い吐息に噎せながら
涙を白く、やわらかに


雨はいつを洗う
月は何に嗤う


また会おうと約束をした日に
地球最後の夜を迎えた


歪んだ背骨を支える
甘い土は色がない
音を失くしたかったのに
光も同時に消えていく
どうか温度だけは、心に。
肌の記憶は
明日にも持つ。
太陽、
痛く  痛くて